神学大全・ 序言
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序言

[二八二三一]序言

カトリックの真理を教える立場にある者は、 上級者たちに教授しなければならないばかりでなく、 初学者たちを導くこともまたその任務に属している。 それは、使徒が『コリントの信徒への手紙一』第三章において、 「あたかもキリストにとっての幼子であるかのように、 私はあなたがたに乳を飲ませ、 硬い食べ物は与えませんでした」と語っているとおりである。 したがって、この著作において我々が意図している企ては、 キリスト教に関することがらを、 初学者の教育に適した方法で伝えることである。

なぜなら、我々は、 この教えの初学者たちはさまざまな人々が書いたものによって 非常に妨げられていると考察したからである。 その理由は、一つには、不必要な問題、項目、 そして論証が増加しているからであり、また一つには、 初学者たちが知っておく必要のあることがらが、 学習の順序にしたがって伝えられるのではなく、 書物の解説が要求した順序にしたがって、 あるいは討論の機会が彼らに訪れた順序にしたがって 伝えられるからであり、 さらにまた一つには、 度重なる繰り返しが 聴く者たちの心に倦怠と混乱を生じさせるからである。

したがって、我々は、 これらのことやそれに類する他の欠陥を避けるように努めながら、 神の援助を信頼しつつ、聖なる教えに関することがらを、 題材が許す限り簡潔かつ明瞭に記述することを試みようと思う。

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