神学大全第一部第二問題・ 序言
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序言

[二八二九八]第一部第二問題序言

すでに述べられたことから明らかなように、 この聖なる教えの主要な意図は、 神についての認識を伝えることにあり、それも、 単に彼自身において存在する限りにおける 神についての認識を伝えることのみではなく、 諸事物、 特に理性を持つ被造物の根源であり目的である限りにおける 神についての認識を伝えることにもある。 したがって、この教えについて説明するという意図のもとに、 我々は、第一に神について、 第二に理性を持つ被造物が神に向かう運動について、 第三にキリストについて論ずることになるであろう。 キリストは、彼が人間である限りにおいて、 我々が神に向かって進むための道である。

ところで、神についての考察は、 三つの部分から構成されることになるであろう。 すなわち、我々は、第一に神の本質に関連することがらについて、 第二に位格の区別に関連することがらについて、 第三に神からの被造物の発出に関連することがらについて 考察するであろう。

そして神の本質をめぐっては、 第一に神は存在するか否かということについて、第二に、 神とはどのようなものであるか、 あるいはむしろどのようなものではないかということについて 考察されるべきであり、 第三に、神の働きに関連することがらについて、 すなわち神の知および神の意志と能力について 考察されるべきであろう。

第一のものをめぐっては、三つのことがらが問われる。

第一に、神が存在するということは自明であるか。

第二に、それは論証することが可能なことがらであるか。

第三に、神は存在するか。

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